FC2カウンター いちじくりん りっちゃんの気持ち
いちじくと凛とMINIのアル。それから新しいきょうだいの四つ葉、そして山元加津子のおかしな毎日。
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教室はすぐに外につながっていて、ときどき、バッタやありやトンボや蝶が教室に入ってきます。隣のクラスのりょうちゃんとゆいかちゃんが、「わー虫が入ってるよ。絨毯に!!」と言いました。そのとき、りっちゃんが「怖い怖い・・」と笑って私に抱きついてきてくれました。
りっちゃんは、話し言葉としての言葉をあまり使いません。ときどき、「おうち」とか「二階」とか、お話ししてくれるけれど、怖い怖いって笑って言って、私のところに飛び込んできてくれたときに、私は急に泣きそうになりました。たぶんうれしくてだと思います。
りっちゃんもあふれるような気持ちを持っている・・そんなことは当たり前のことなのに、りっちゃんが、物の名前とかじゃなくて、うれしいとか怖いとか、大きいなあとかそんなことを聞いたことがなかったので、驚いたのかもしれないと自分のそのときの気持ちを考えたりしています。

昔のことを思い出しました。
 何年も前のことです。自分の気持ちを「ビビビビー」というような言葉で伝えている中学生の男の子がいました。ご両親におうかがいすると、今まで一度も話し言葉は使ったことがないとのことでした。私は頭では彼がたくさんの気持ちを持っていることをわかっていたつもりだけれど、本当は何もわかってはいなかったのかもしれません。
 ある日のことでした。彼はサラダがきらいで、トマトがとくにきらいでした。担任の先生も彼がなんとか少しでも野菜が食べられるようになってほしいと一口だけでもと、彼にトマトをすすめていました。彼と先生との奮闘というか、格闘というか、そういう時間が15分くらい続いたころだったでしょうか? びっくりすることがおきました。ご両親も私たちも今まで一度だって聞いたことのない話し言葉で彼ははき出すようにはっきり言ったのです。「嫌いって言うとるやろう。さっきから、トマト嫌いって言うとるのがわからんのか?」その瞬間、食堂はしーんと静まりかえりました。誰もがいま聞いた言葉が信じられなかったのだと思います。でも、言ったのは間違いなく彼でした。何十人もいる職員や子ども達が確かに彼のしぼりだすような声を聞いたのです。それから私たちは「彼がどうして今まで話し言葉を使わずに、あのときは使えたのだろう」と話し合いました。誰もその理由はわからなかったけれど、はっきりしているのは、彼があふれるような気持ちをいつも持っていて、それを伝えたかったのに違いないのに、伝えられずつらい思いをしてきたということでした。そして、私たちは誰も、これほどの彼の思いをわかろうとしてこなかったということでし。彼はそのあとも、ずっと話し言葉は使っていないということです。もしかしたら、彼は自分の中の思いをどうやったら、話し言葉として使うことができるのか、その方法を見つけられずにいるのかもしれません。でも、忘れてはならないことは、子ども達はみんなあふれるような気持ちを持っていて、いつもいつもそれをなんとかして伝えようとしてくれているということです。そして、子ども達のそばにいられる私たちはそのことを決して忘れてはいけないということだなあと思います。

りっちゃんも、クラスのみんな誰もがあふれる気持ちを持っていて、そのことを十分に伝えることができないときに、やっぱりつらい気持ちをしていると思うのです。そしてきっと伝えたいと思っているに違いない。もっともっと、子ども達とそばにいて、お互いの気持ちを伝え会えるような関係でいたいなあとも思いました。

ところで、昨日、お友達のひろみちゃんが、昔のことを思い出してこんなふうに書いておられました。
・・・・・・・・・・・
次男が幼稚園の年少だった頃は、次男のしゃべる言葉はわずか数語でした。
彼との複雑なコミュニケーションはほとんどできない状態で、一番悲しくつらい時期でもありました。

幼稚園へお迎えに行くと、駐車場の近くにある自動販売機でアイスクリームを1個買うのが、その頃の日課になっていました。
お気に入りのチョコアイスの写真を見て、まちがいなく6番のボタンを押す次男は、言葉こそしゃべれないけれど、数字はきっとわかっている。
数字と写真の関係もわかっている。
私にはそんな気がしてなりませんでした。

そして、その頃療育センターに通い始めて教わったのが、絵や写真カードでコミュニケーションをする方法だったのです。
さっそく自動販売機にある数字の1から10までのカードを作った私は、ある日のお迎えの時に、「どの番号のアイスを食べる?」と尋ねてみました。
次男は迷わず6のカードを手にとりました。

次男と初めてきちんとしたコミュニケーションがとれた!
感動する瞬間でした。
大丈夫。この子はきっと大丈夫だ。
暗闇の中でひと筋の光を見たような気がしました。
・・・・・・・・・・・・・・・

風に揺れるコスモスをみながら、子ども達と気持ちを伝え合うことを大切に明日もいられたらなあと思いました。



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コメント
この記事へのコメント
kakkoちゃん
私は今、子どもたちの言葉にならない感情を言葉に直してあげることを校内で何度もお話しています。
察してあげることも。

そのことは、きっとあふれる想いを理解しないとできないから、だから仲良しになっていきたいなぁ・・

hiromiさんの次男さんも、hiromiさんもすばらしいですよね~

もちろん、今日のりっちゃんも!
2007/09/13(木) 20:03 | URL | perican #-[ 編集]
今から言う話は、信じられないかもしれません。

信じられなくても結構です。

信じられないのなら、ごく普通の人です。


その中学生の子は、
極限まで追い詰められないと
会話が成立しないのかもしれません。

周りの人は、会話できないのを普通だと思っているから、
彼は、バカにされた気分になって
話をしたがらないのでしょう。


話したくないのなら、
無人島にでも連れていけばよいではないですか。

人恋しくなる環境を作ったとき、
会話をする真の動機が芽生えるはずです。
2007/09/13(木) 20:25 | URL | フェルメール #-[ 編集]
理解していると思いながら、実は子どもたちにしんどい思いをさせている…ってこと、自分もきっとあるんだろうなぁと思います。またまた考えさせられる素敵なお話でした。

写真も美しいですね。
2007/09/13(木) 20:45 | URL | srx #-[ 編集]
Kちゃんは,話さないと言われていたけれど,今年は担任の先生が怪我をされたら,心配で休み時間もそばにいたんですよ。優しくしてもらった人には優しさでこたえられる気持ちを持っているんだって思います。
2007/09/13(木) 22:48 | URL | yuko #-[ 編集]
りっちゃん、可愛い~(^^)
かっこちゃんの学校の生徒さん達、みんな
すごくかわいくて、あたし、みんなのことが大好きです。いつも「いちじくりん」に
学校でのこと、たくさん書いてくれて
ありがとう!!

話し言葉をあまり使わなくても、みんな
どうやって自分の気持ちを伝えようかなって考えているんだろうなあって思うし、その時その子がした行動がその子にとって
うまく気持ちを伝えられる方法なんじゃ
ないかなあと思うのです。

りっちゃんが抱きついてきてくれた時の
かっこちゃんの嬉しそうな顔が思い浮かび
ます。かっこちゃん、よかったね。
2007/09/13(木) 22:58 | URL | ★ひろっちぃ~☆ #eYj5zAx6[ 編集]
kakkoさん

こんにちは
はじめまして
すごいですね
第一位ですね

これからも楽しみにしてます
2007/09/13(木) 23:25 | URL | えー #IY7bLZJE[ 編集]
私にも似たような感動を頂いた経験があります。思い出して涙が出てきてしまいました。

言葉になっていないメッセージをいっぱい感じて受け取れる、あたたかい人になっていきたいなぁって思いました。
2007/09/14(金) 07:56 | URL | たこちゃん #-[ 編集]
言葉が上手く?話せてもなかなかその本当が伝わらないこともあります。言葉の側にその人の本当に伝えたいことがあると聴いたことがあります。その方の気持ちの側に少しでも寄り添えるようになりたいものです。(ムム・・私にはかなりむずかしい)
2007/09/14(金) 09:05 | URL | Cocco #-[ 編集]
自分の気持ちを伝える事も
相手の気持ちを察する事も苦手な
私には耳の痛いお話です(>_<)
コミュニケーション大切さを
再確認させていただきました、
ありがとうございます。^^
2007/09/15(土) 17:22 | URL | ピッチ #/2CD/BNk[ 編集]
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